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韓国伝統菓子・韓菓の日本卸売市場規模とB2B機会
日本市場の顧客セグメント別MOQと発注頻度データ
主要韓菓メーカー3社の比較とOEM対応力
韓菓の保存期限管理と2つの流通アプローチ
OEM開発の2類型とコスト構造
韓菓カテゴリー別価格構造と利益率シミュレーション
通関と食品表示の実務チェックリスト
TOTAROで韓菓サプライヤーとマッチング開始

韓国伝統菓子(韓菓)の日本卸売完全ガイド — MOQ・保存期限・OEM実務

韓菓(ハングァ)市場の現状と日本輸入の可能性

韓国伝統菓子「韓菓(한과)」は、米・蜂蜜・胡麻油を主原料とする無添加デザートとして、2023年に韓国国内市場2,800億ウォン(約310億円)規模に達した。日本では韓流ブームの影響で「薬菓(ヤッカ)」「ユガ(油菓)」などが百貨店催事で注目されているが、B2B流通は限定的だ。

最大の障壁は保存期限である。伝統製法の韓菓は常温で15〜30日、冷凍でも90日が一般的で、コンテナ輸送(釜山→横浜7日)を考慮すると賞味期限管理が厳しい。一方、2022年以降、主要製造業者が日本市場向けに冷凍流通システムを整備し始めた。現在、リーファーコンテナ(-18℃) による輸入が実務上の標準となっている。

日本側の需要は以下3セグメントに集中する。

顧客セグメント主な用途発注頻度平均MOQ
韓国食品専門店小売販売月1回500kg〜
ホテル・旅館ウェルカム菓子・朝食ビュッフェ四半期1,000kg〜
カフェチェーンデザートメニュー(薬菓ラテ等)月2回300kg〜

主要韓菓メーカー3社とOEM対応力

日本への輸出実績を持つ製造業者は限られる。以下が2024年時点のトップ3である。

1. 慶州皇南パン(경주황남빵)
慶州の老舗。薬菓・ユガ・タシク(茶食)を製造。OEM対応可能だが、最小ロット2,000kg(40ftリーファー1本分)。保存期限は冷凍90日。2023年に日本向けパッケージ改良(日本語表記・栄養成分表示)を完了。サンプル提供には通常2週間を要する。

2. ハンソル食品(한솔식품)
ソウル近郊の中堅メーカー。個包装タイプ(10g/袋)に強み。MOQ 500kgから対応し、小ロット輸入に適する。保存期限は冷凍60日。OEMではパッケージデザイン変更のみ可能(レシピ変更不可)。リードタイムは発注後45日。

3. 全州韓菓工房(전주한과공방)
全州の伝統工房が法人化。無添加・手作り製法を維持しつつ、HACCP認証取得済み。保存期限30日(常温)と短いが、空輸対応(仁川→成田2日)でプレミアム市場を狙える。MOQは300kgから。価格は他社比1.4倍だが、百貨店催事での実績多数。

保存期限とロジスティクス実務

韓菓の保存期限は**水分活性(Aw値)**で決まる。伝統製法では蜂蜜と胡麻油の配合により0.65前後となり、常温30日が限界だ。日本市場向けには以下2つのアプローチがある。

アプローチA: 冷凍流通
リーファーコンテナ(-18℃)で釜山→横浜7日輸送。通関後も冷凍保管(-18℃)を継続すれば、解凍後15日間の販売が可能。コンテナ費用は通常比+30%(約$4,500/40ft)だが、ロス率を5%以下に抑えられる。

アプローチB: 空輸+短サイクル発注
仁川→成田空輸(2日)で鮮度を維持。発注頻度を月2回に増やし、在庫回転を早める。航空運賃は海上比3〜4倍(約$8/kg)だが、高単価商品(薬菓1kg=15,000円以上)なら採算が取れる。全州韓菓工房がこのモデルを採用している。

実務上の注意点は解凍管理である。冷凍韓菓は5℃で24時間かけて解凍しないと、表面に結露が生じて食感が損なわれる。物流センターに解凍室(5℃)の確保が必須だ。

OEM開発と日本市場向けカスタマイズ

韓菓のOEMは「パッケージ変更型」と「レシピ改良型」に分かれる。

パッケージ変更型
既存製品の包装のみを変更。日本語表記・栄養成分表示・アレルギー表示を追加する。MOQ 500kg〜、リードタイム45日、初期費用50万円前後(デザイン・印刷版代含む)。ハンソル食品が対応。

レシピ改良型
保存期限延長(冷凍120日)や甘さ調整(砂糖比率-20%)を行う。MOQ 2,000kg〜、開発期間3ヶ月、初期費用150〜200万円。慶州皇南パンが実績を持つ。2023年に日本の高級スーパー向けに「低糖質薬菓(糖質30%オフ)」を開発した事例がある。

日本市場で求められる改良は以下3点だ。

  1. 甘さの抑制 — 韓国標準(砂糖25%)から20%へ削減
  2. 個包装化 — 10g単位で湿気を防ぐ
  3. 日本語ストーリー表記 — 「慶州1,000年の伝統製法」等のナラティブ追加

価格構造と利益率シミュレーション

韓菓の価格はカテゴリーで大きく異なる。

品目韓国FOB価格(kg)日本CIF価格(kg)小売想定価格(kg)粗利率
ユガ(油菓)$8¥1,400¥3,50040%
薬菓$12¥2,000¥5,50045%
タシク(茶食)$6¥1,000¥2,80036%

※CIF価格は海上運賃($1.2/kg)・通関諸費用(5%)・冷凍保管費(月¥80/kg)を含む
※小売価格は百貨店・高級スーパーの実売価格(2024年3月時点)

利益率を高めるにはストーリー性が鍵となる。「慶州世界遺産の伝統菓子」「王室献上品を再現」等の文脈を付加すると、小売価格を1.3〜1.5倍に設定できる。実際、東京・日本橋の韓国食品専門店では、薬菓1箱(300g)を2,800円で販売し、月間120箱を売り上げている。

通関と食品表示の実務ポイント

韓菓の輸入には「菓子類」としての食品表示が必要だ。以下が必須項目である。

  • 名称(例:「油菓」「薬菓」)
  • 原材料名(多い順に記載、添加物は別記)
  • 内容量
  • 賞味期限(「解凍後15日」等の注記)
  • 保存方法(「-18℃以下で保存」)
  • 原産国名(「大韓民国」)
  • 輸入者名・住所
  • 栄養成分表示(熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量)

蜂蜜は「はちみつ」表記が義務(「꿀」のまま不可)。胡麻はアレルギー表示対象(ごま)。通関時の植物検疫は不要だが、米粉原料の場合は原産地証明が求められることがある。

実務上、初回輸入時に食品等輸入届出(厚生労働省検疫所)が必要で、審査に5〜10営業日を要する。事前に製造工程表・成分分析表(韓国の公的機関発行)を準備すると円滑だ。

FAQ

Q1: 韓菓の最小発注量(MOQ)はどれくらいですか?
メーカーにより異なるが、ハンソル食品は500kg(約$4,000)から対応。慶州皇南パンは2,000kg(40ftコンテナ1本、約$16,000)が標準。空輸を利用する全州韓菓工房は300kg($2,400+空輸費$2,400)から可能。初回取引では小ロット対応メーカーを選び、市場反応を見てから拡大する戦略が一般的だ。

Q2: 保存期限30日の韓菓を日本で流通させる現実的な方法は?
空輸+短サイクル発注が最も確実。仁川→成田2日輸送後、5日以内に店頭配荷すれば、販売期間20日以上を確保できる。百貨店催事(7〜10日間)向けには十分な期間だ。または、冷凍流通に対応したメーカーに切り替え、解凍後販売モデルを構築する。後者はリーファーコンテナ費用(+30%)がかかるが、年間を通じた安定供給が可能になる。

Q3: 薬菓をカフェメニュー(薬菓ラテ等)に使う場合の注意点は?
薬菓は蜂蜜・生姜・シナモンの風味が強いため、ミルクベースの飲料と相性が良い。ただし、油分(胡麻油)が多く、粉砕すると油が分離しやすい。実務上は「冷凍薬菓を粗く刻み(5mm角)、エスプレッソと混ぜてからミルクを注ぐ」手法が一般的。韓国・ソウルのカフェチェーン「Cafe de Yakgwa」が2022年に確立したレシピを参考にできる。MOQは月300kg程度から対応可能(ハンソル食品)。

Q4: OEMで「日本人好みの甘さ」に調整する際のコストは?
レシピ改良型OEMの場合、初期開発費150〜200万円(試作3回・成分分析・HACCP文書改訂含む)が標準。量産後の単価上昇は5〜8%程度。慶州皇南パンの実績では、砂糖比率を25%→20%に下げた「低糖質薬菓」で、FOB価格が$12→$13/kgに上昇した。ただし日本側の小売価格を15%引き上げられたため、利益率は改善している。開発期間は3ヶ月、MOQ 2,000kgからスタート可能だ。

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